次世代海洋資源調査技術研究組合(J-MARES)は、石油資源開発株式会社、株式会社地球科学総合研究所、三菱マテリアルテクノ株式会社、いであ株式会社の4社からなる、海洋資源調査システム・運用手法・環境評価手法の技術確立に関する研究開発を目的とした技術研究組合です。2014年の組合設立当初より、内閣府SIP(戦略的イノベーションプログラム)第1期海洋課題「次世代海洋資源調査技術」に実施機関として参画し、熱水鉱床を対象とした深海鉱物資源調査の技術開発を進め、2018年からはSIP第2期海洋課題「革新的深海資源調査技術」に唯一の民間実施機関として参画し、南鳥島周辺EEZ海域に賦存するレアアース泥を対象とした技術開発を継続してきました。
現在の主な取り組みは以下の通りです。
産業化モデル構築の検討
世界のレアアースおよび関連する海洋ロボット調査技術に関する動向を調査し、レアアース調査から生産にいたるプロセスに関する経済性向上の可能性について検討を行っています。また、将来の資源開発を視野に、資源の選鉱・精錬、残土の処理・運搬、人員・資材の輸送等の拠点基地としての南鳥島の利活用に関する検討として関係省庁・組織との意見交換を開始しました。
海洋環境モニタリング技術
海洋資源の持続的開発を目指して、SIP第1期で開発された環境影響評価手法を活用し、対象海域の環境モニタリングを実施しています。現在も生態系長期観測装置「江戸っ子1号365型」および係留系観測装置を、水深5,000mを超える深海底に設置して調査を継続しています。なお、これらの観測手法は、国際標準化機構(ISO)規格として提案中です。また、太平洋島嶼国を対象に、これらの海洋環境評価技術の研修を実施し、国際協力体制の強化を図っています。これまでに太平洋島嶼国7カ国からのべ17人の研修生を受け入れたほか、国内の大学を対象とした次世代の海洋人材育成にも力を入れています。
以上の通り、今後も関係省庁および研究機関との連携や、深海底調査の実施を通じ、将来の深海資源開発に関する産業化モデルの構築を段階的に進めていきます。
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住所 | 〒112-0012 東京都 文京区 大塚1-5-21 株式会社地球科学総合研究所内 |