「海洋産業の振興」の取り組み
神戸市は国際貿易港として神戸港が整備され、港町として知られており、今日では川崎重工業や三菱重工業など日本の潜水艦の建造拠点となっています。そのような海洋都市としての基盤を活かし、海洋産業の振興を図るため、平成27年度から調査研究を開始し、平成28年度より北海油田に近接し、世界トップクラスの海洋産業先進地域である英国スコットランドのアバディーン市と交流を深めています。平成29年度から海洋ビジネスコーディネーターを配置し、アバディーン市との連携の強化や更なるネットワークの形成を促進し、平成30年度にはアバディーン市と連携協定と結び、令和元年度にWECP(World Energy Cities Partnership)に加盟するなど石油・資源を基に海洋産業を発達させた海外の海洋都市との連携を図ってきました。
また海洋人材を育成するため、平成30年度よりロバート・ゴードン大学でのサマープログラムを実施し、令和元年度より高校生から大学生までの学生を対象に、ビジネスアイデアコンテストを実施しています。
令和2年度は神戸の地域特性を活かしながら、効果的な海洋産業の振興につなげるため、長期的なロードマップと中期的な事業実施計画の策定に取り組んでおり、今後も更なる海洋産業の振興に向けて取り組んでまいります。
「水素エネルギーの推進」の取り組み
神戸市では利用段階で地球温暖化の原因となるCO2の排出がない水素エネルギーの利活用を推進しており、2つの実証事業が神戸空港島、ポートアイランドを舞台に、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の補助のもと、官民連携で進められています。
1つ目は、豪州の褐炭から水素を製造、液化し、輸送・荷揚げ・貯蔵までを一体とする、水素サプライチェーン構築実証事業です。海外から液化水素を輸送し、日本で荷揚げする世界初のプロジェクトで、将来、クリーンな水素を安価で大量に安定供給することを目標に行われています。
2つ目は、水素と天然ガスを燃料とする1MW級ガスタービン発電システムを用いて、近隣の病院等の公共施設へ電気と熱を供給する、水素エネルギー利用システム開発実証事業です。平成30年4月には、水素100%のガスタービン発電による市街地における電気・熱供給を世界で初めて達成しました。現在は、更なる環境性能と発電効率向上のための技術開発が行われています。
本市では、公共岸壁の整備や実証フィールドの提供といった支援とともに、水素エネルギーを地域で受け入れて頂くための社会的受容性を向上するため、様々な普及活動にも取り組んでいます。
部署・所属 | 企画調整局エネルギー政策課 |
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energy@office.city.kobe.lg.jp | |
住所 | 〒650-8570 兵庫県 神戸市 中央区 加納町 6-5-1 |